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兵庫県警に出向した当時の小松聖英さん(左端)ら福島県警の警察官=1995年7月24日、本人提供
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 阪神・淡路大震災から17日、30年を迎えた。発生半年後、福島県警から6人の警察官が兵庫県に出向し、復興支援を担った。そのときの経験が、16年後につながるものになった。

 福島県警高速隊長の小松聖英(きよひで)さん(58)は当時、会津高田署(現・会津若松署会津美里分庁舎)員だった。1995年1月17日の朝、テレビに釘付けになった。

 高速道路の橋脚が崩れ今にも落ちそうなバス、煙が上がる神戸市中心部――。被害の大きさと、何もできないことへの無力感が漂った。

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 「警察官としてなにかできないか」と考えていた同年4月ごろ、上司から「兵庫県警への出向者を募る」と聞かされた。親戚が兵庫県内に住んでいたこともあり、迷うことなく立候補した。

避難者から掛けられた「ありがとう」

 小松さんら6人が同年7月か…

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